昨晩は「劇団1980」・「新宿梁山泊」合同企画公演の「宇田川心中」という芝居を観ました。会場は青山墓地の隣にある青山公園に特設されたテント。久々のテント公演。原作・脚本は小林恭二さん、演出は金守珍さん。小生は今年の春頃にこの公演の企画を知って、心待ちにしていました。
いやあ、期待以上に面白かったです。テント内のかなり狭い舞台なのですが、とにかくスペクタクル的でした。上演時間が3時間を超える「大長編」にもかかわらず、弛んだようなシーンがまったくありませんでした。舞台の前にホントに水で満たされた堀があって、そこに役者さんが飛び込む(入水する)なんてシーンもありました。殺陣あり、巫女さんの踊りあり、コロス(古代ギリシャ劇の合唱隊)による詩の連唄と乱舞あり・・・役者さんたち大変だったろうなぁ。これほど役者さんを酷使する演出家さんは、きっとオニのようなヒトなんだろうなぁ(笑)
スジはといえば、「時空を超えて求め合う究極の愛の物語」(脚本の宣伝文句より引用)。大店の娘「はつ」と寺の書生「照円」の愛を中心にして、愛なのやら妄執なのやら、善なのやら悪なのやら分からないニンゲン関係のドラマがテンポ良く繰り広げられます。
この芝居では、「愛」にかなり大胆な、というより大胆きわまりない定義が与えられています。たとえば、次のような台詞:
照円 - 「この二つの菓子は同じ菓子です・・・僕とはつも同じです。二人はもともと一つのものを二つに割った存在なんです」
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老婆 - 「愛とはつまるところ、約束なのさ。それも、何が起こっても再び出逢うという、ただそれだけの約束なのさ」
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照円 - 「・・・百年後でもいい、千年後であってもいい。必ず再び逢おう、逢って今度も命の限り愛し合おう」
はつ - 「うん。あたし、絶対に照円ともう一度出会う。そうして恋に落ちる。それがあたしたちの定め」
こういう確信、小生にはとても信じられません。でも、これらの台詞を何だか心地よく聞くことができました。おそらく、それらが「芝居」の台詞だったからでしょう。小生も「芝居」がなければ生きていけないニンゲンなのかもしれません。
「宇田川心中」の公演、22日(日)までです。オススメです。遅ればせながら、そのポスターの写真をアップします。